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定年後の雇用と年金の関係

定年のイメージ

このページでは、年金についてご説明しています。
会社員の年金は厚生年金ですよね。
厚生年金の中でも高齢になった際に支給されるのが老齢厚生年金です。
1-1.60歳以上働いたら年金はもらえないのか?
1-2.在職老齢年金の仕組み
1-3.年金が支給停止となる場合
1-4.60歳から65歳までの在職老齢年金のしくみ

1-1.60歳以上働いたら年金はもらえないのか?

60歳で定年退職し、その後再雇用された場合には年金が支給されるのか説明したいと思います。
職員の中ではまだまだ働ける体力があるにもかかわらず、年金がもらえなくなるから仕事は辞めようと考えている人もいるかもしれません。

そんな時は、60歳からの在職老齢年金の仕組みを教えてあげてください。

そうすることで、60歳以降の経験のある人材を活用することができると思います。

60歳以降も働き続けた場合、年金が支給停止になる場合とならない場合があります。

まず、所定労働時間を少なめに設定し、社会保険への加入義務のない週30時間未満にした場合です。

この場合は、社会保険に加入しないため厚生年金も支給停止とならず、全額支給されます。

だから、年金が減るのは嫌だという方には、社会保険に入らなくてもよい働き方を提案したらよいでしょう。

1-2.在職老齢年金を理解する前の知識

そしてこれからが在職老齢年金の制度の説明となりますが、
これらを理解する前提として知っておかなければならないことがあります。

それは、合算基本月額総報酬月額相当額という言葉です。

恐らく聞きなれない言葉だと思いますが、合算基本月額とは、老齢厚生年金が月額いくらかです。
細かな説明は省きますが、要するに年金が月にいくらなのか示したものが合算基本月額です。

続いて総報酬月額相当額ですが、これは給与の月額に賞与の額も加えた額だと考えてください。

ただ、賞与は、年に2回ぐらいしか支給されないため、年間の給与額に賞与を合わせた額を12で割って月額をだします。
これが、総報酬月額相当額です。

1-3.年金が支給停止となる場合

この2つを理解したところで、支給停止となるパターンがありますので、これらを整理したいと思います。

在職老齢年金は、60歳から65歳までの方の場合65歳から70歳未満の方の場合とで仕組みが違います。

70歳になると厚生年金の被保険者の資格は自動的に喪失しますので、年金が支給停止になることはありません。

一般的に年金制度は60歳までと思われていると思いますが、会社員の入る厚生年金は70歳までとなっています。

60歳以降に働くことを考えた場合には、だんだん支給停止についての基準が緩くなっていくとイメージしていけばいいと思います。
それは、そうしないと年をとっても働くという意欲がそがれてしまうからだと考えます。

1-4.60歳から65歳までの在職老齢年金のしくみ

今回は60歳から65歳未満の在職老齢年金の制度を簡単に説明します。
整理すると次のようになります。

1.総報酬月額相当額と合算基本月額28万円に達するまでは年金は全額支給される(年金は支給停止されない)

2.総報酬月額相当額と合算基本月額28万円を超える場合は、報酬月額相当額の増加2に対し、年金額を1停止する(2分の1が支給停止)

3.総報酬月額相当額47万円を超える場合は、さらに増加した分だけ年金を支給停止(2の支給停止に加え、報酬額が47万円を超えた分はすべて支給停止

ということになります。
よくわからなかったという方はこれだけを覚えてください。

60歳になって働き続けても、ボーナスも含めた給与(月額)と年金額が28万円を超えなければ、年金は全額支給されます。

そうすれば、年金を気にすることなく働き続けることができるのではないでしょうか?