年末調整と所得税について
このページでは、税金について説明しています。
会社に勤めていると年末に年末調整があると思います。
年末調整は何をしているのか?所得税はどうやって取られるのか?
そういった疑問を解消してみたいと思います。
1-1.所得税とは
1-2.所得税は超過累進税率
1-3.収入と所得は別物
1-4.必要経費にはどんなものがあるのか
1-1.所得税とは?
所得税とは皆さんがもらっている給与による収入に対してかかる税金のことです。
所得税は給与から毎月控除されていますが、毎月の給与からは本来かかる所得税より多めに差し引かれています。
これは、会社が多めに計算しているわけではなく、どこの会社に所属していても同じです。
毎月控除される所得税を計算するのはとても複雑で計算で求めることは困難でしょう。
給与計算においても、給与計算ソフトがシステムで自動的に計算していることがほとんどだと思います。
所得税の金額がいくらかかるのか確定するのは年間の収入が確定した後です。
会社によって給与の支払い日は異なりますが、毎年1月から12月に受けた収入額が確定した時です。
1月から12月とは実際に支払いを受けた月のことを指します。
よって、12月分の給与を1月に支給される場合は、翌年の収入に算入されます。
1-2.所得税は超過累進税率
年間の収入が確定したところで、所得税の計算です。
所得税は、超過累進税率という制度によって計算されます。
要するに、所得の低い人は安い税率で、逆に高い人は高い税率で計算されています。
税率については以下の通りです。
所得に対して、
330万円以下・・・・10%
695万円以下・・・・20%
900万円以下・・・・23%
1800万円以下・・・33%
4000万円以下・・・40%
4000万円超・・・・45%
自分はどれくらいの所得税がかかるか計算できたでしょうか?
しかし、これだけでは正しい所得税はわかりません。
もうお分かりだと思いますが、収入から控除できる金額があるからです。
1-3.収入と所得は別物
そうです。収入と 所得 を混同してはいけません。
給与や賞与などの収入から必要な経費を引いたものが所得となり、この所得に税率をかけると所得税の金額が計算できるのです。
そして、毎月控除してきた所得税の合計額が実際の所得税の金額よりも多くなっていたら、その分返還する手続きが年末調整です。
先ほど説明した通り、毎月の所得税は多めに取られていきますので、年末調整の月の所得税はほかの月に比べて少なくなってきます。
収入から控除できる経費の額が多い人は逆に所得税が戻ってくることもあります。
サラリーマンの必要経費はどんなものがあるのか
この必要経費については、今回は列挙するだけにとどめますが、以下のようなものがあります。
配偶者特別控除
扶養控除(16歳~18歳)(19歳~23歳)
障害者控除
特別障害者控除
基礎控除
医療費控除
社会保険料控除
生命保険料控除
個人年金保険料控除
介護医療保険料控除
地震保険料控除
寄付金控除
雑損控除
住宅ローン控除
これらに当てはまる人は、経費として決められた金額が収入から控除でき、その分所得税を安く抑えることができます。
生命保険料控除などはご存知のことと思います。
この控除については、新しくできたものもあり、とても有益なものがありますので、別にまとめてみようと思います。
ということで、今回は所得税について説明しました。
これまでわからなかった年末調整の仕組みが理解してもらえたかと思います。
所得税を安く抑える方法もあります。